耳穴に骨?という方も多いはず・・
実は、この耳穴の骨部分が耳栓の性能に
影響をあたえることが分かっています。
このページでは、
耳穴の骨部分がどこにあり
耳栓の効果にどのように影響を与えるかお話します。
まず、耳穴のつくりは、下図のようになっています。
下図では、右耳を表しています。
耳穴の周りは、穴に沿って外側近くでは
軟骨で構成されている部分で囲まれています。
(ここでは軟骨部と呼びます;図では肌色部分)
表面は皮膚、毛などで覆われています。
それに対して、耳の奥の方では
皮膚の近くまで骨が突き出てきている部分で囲まれています。
(ここでは骨部と呼びます;図では薄いグレー部分)
簡単に言うと、耳穴の壁の部分は
外側近くでは軟らかく、奥のほうでは硬いということです。
カスタムメイドのイヤモニター、補聴器用耳栓など耳の奥の方まで入っている耳栓の場合
奥のほうの骨部の硬い部分に耳栓の先端部分を固定できると
通常、自分の話し声がこもって低く聞こえ気になるといったところを低減できます。
Dillon(2001)によると低い音の域では約10dBくらいの低減もあるようです。
一方、通常の遮音目的の耳栓の場合(ポリウレタン耳栓、シリコン耳栓など)
耳栓は、もうすこし浅い位置(軟らかい軟骨部)に先端がくるため
自分の話し声がする時、声の振動が骨から伝わってきて
耳栓、軟骨部が同じように振動してしまいます。
それにより、低いこもった音が大きく聞こえてしまいます。
カスタムメイドのイヤモニター、補聴器用耳栓などを使われている方は
耳栓を作ってもらうときに、先端部分の作りを工夫すると
より快適に使えそうですね。
先端部分のつくりによる、つけ心地、使用感などについては
こちらの「「音をだす耳栓の先端部分について」」
をご参考ください。
参考文献:
Dillon, H. (2001) Hearing Aids. Thieme, New York.
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