骨導聴力(こつどうちょうりょく)


通常の音の伝わり方(空気中を伝わって鼓膜に達する音の伝わり方)以外に、音が頭骸骨に振動として伝わり、内耳にある液体を振動させ、神経に伝えていく音の伝わり方による聴力。中耳にある耳小骨などの伝音器の関与が少ない。外耳や中耳に問題があり音が聞き取れていない場合は、気導(空気を伝播)での聴力には問題があっても、骨導による聴力には問題ない場合があり、骨導ヘッドフォンなどが有効な場合がある。ただ、骨導音が蝸牛を興奮させる仕組みはと気導の場合とほぼ同じであるため、骨導による音の聞こえは、同時に起きている気導の騒音があれば、それによる影響を受けやすい。

参考文献
日本音響学会. (1988) 音響用語辞典(初版). コロナ社, 東京.
立木孝, 村井和夫. (2003) よくわかるオージオグラム. 金原出版, 東京.
Yost, W.A. (1994) Fundamentals of Hearing: An Introduction. Academic Press, San Diego.


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