耳栓の使い方」カテゴリーアーカイブ

耳栓がしっかり装着できていない場合の音漏れ


耳栓の遮音性能を追い求めることは重要な事ですが
耳栓の装着がシッカリ出来ていないと
十分に性能を発揮できないことも事実です。

BergerとFranks(2011)によると・・・
ポリウレタン耳栓の場合、シッカリと装着されていないことで、特に低い音の域(~1000Hzくらいまで)で10dB以上遮音性能が発揮されずじまいになる可能性があるという話です。

ポリウレタン,耳栓,深い

ポリウレタン耳栓がシッカリと耳穴の奥まで(奥に行きすぎずに)配置されている状態。

ポリウレタン,耳栓,浅

ポリウレタン耳栓が耳穴の入口部分に引っかかっている状態。耳穴と耳栓の間に隙間ができやすく、音を遮る力が十分発揮できません。また、耳栓が外れやすくもあります。

また、シリコン耳栓などの耳栓の場合、シッカリと装着できていないことで遮音性能が発揮できないのはどの高さの音に対しても同じように15dB以上性能が発揮できない可能性があるということです。また、低い音(250、500Hz)では、ほとんど遮音性能が無いような状況もあり得るという話です。

耳栓,深い,シリコン

シリコン耳栓が適度に耳穴の奥まで(奥に行きすぎず)配置されている状態。傘の部分で奥へ行き過ぎないようになっています。

シリコン,耳栓,浅

シリコン耳栓も耳穴の入口に軽くのっているような状態ですと、耳穴と耳栓の間に隙間ができてしまい、音漏れ、外れやすい・・の原因になります。適切に装着しましょう!

もちろんシッカリと耳栓を装着することで
従来の性能を発揮してもらいたいところですが
シッカリと装着することばかりを気にし過ぎて
深く押し込みすぎることも耳によくありません。

適度に、確実に耳栓を装着することが
良いようですね!

参考文献:
Berger, E.H., Franks, J.R.(2011). Hearing Protection. ILO Encyclopedia of Occupational Health & Safety, a portal to worldwide information.

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耳栓のこもり感の音


耳栓をした時のこもり感について
別のページでお話しました。

詳しくは▶▶▶ 「耳栓のこもり感の発生について」◀◀◀

海外文献では、「樽に入ったときのような音」
と表現される話もしましたが
このページでは、実際どんな音か体験してみましょう!
耳栓がなくても簡単にできますので
みんなで試してみましょう!

次のように試してみましょう。

  1. 両耳の耳穴に人指し指の先を差し込む。
    この際、指の爪によるひっかき傷や指を耳穴への押しこみすぎに
    気をつけましょう!
  2. 指を耳穴に差し込んだ状態で
    ちょっと長めに「あ~」、「い~」、「う~」、「え~」、「お~」
    と発声してみましょう。
  3. 指を耳穴から外して、同じように
    ちょっと長めに「あ~」、「い~」、「う~」、「え~」、「お~」
    と発声してみましょう。違いわかりますか?

指を差し込んだり、外したりしながら、声を何度か出してみると
違いがわかると思います。
私が試した感じでは、とくに「い~」、「う~」の音が違ったように聞こえます。
また、耳穴近くですこし振動している感じもします。

今回は、耳栓でなく指で試してみましたが
このような感じを耳栓をつけている時も
感じ取っていることになります。

これが「こもり感」です。

「い~」、「う~」など特定の音で
「こもり感」が大きく聞こえるのは
それらの音が持つ低い音の要素
皮膚、あご骨への伝わりやすさ、
指先、耳穴の壁、鼓膜などの振動のしやすさの関係性

などいろいろな理由で決まってきます。

ちなみに、Dillionによると
こもり感で大きくなる音の高さ(周波数)は250~500Hzくらいで
約15dBくらい大きく聞こえる
こともあるそうです。

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